パーティー

6/6
前へ
/13ページ
次へ
「鳥取かぁ……蟹と梨食べて、砂漠でラクダかぁ、粋だねぇ~。よし!慰安旅行は鳥取に決まりだね!宿は颯太のアパートがあるしぃ」 酔いに任せて千草さんはさりげなく慰安旅行の計画を立てる。 「それにはもっと千草に働いて貰わないとな!」 馨瑠さんは雇用主として発破をかけた。 「ふぁ~い」 分かりやすい生返事をすると、千草さんは眠ってしまった。 馨瑠さんも酔いが回ってうつらうつらしている。 お昼から始めたので、まだ陽は落ちていないが、パーティーはそろそろお開きにした方が良さそうだ。 僕と圭介と小湊さんはお礼を言って馥郁堂を出た。 「じゃぁ、僕はここで」 圭介と小湊さんを二人にしようと、店前で僕は別れを告げる。 「おお、またな。ちょくちょく帰ってこいよ!体には気を付けてな!」 圭介はそう言って僕の肩を叩く。 「白石君、頑張ってね!」 小湊さんはファイトのポーズでエールを送ってくれた。 「うん。二人も元気で!コタロウにもよろしく!帰って来たらまた遊ぼうね!」 並んで歩く二人を見送ると、僕も家路に着いた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加