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「鳥取かぁ……蟹と梨食べて、砂漠でラクダかぁ、粋だねぇ~。よし!慰安旅行は鳥取に決まりだね!宿は颯太のアパートがあるしぃ」
酔いに任せて千草さんはさりげなく慰安旅行の計画を立てる。
「それにはもっと千草に働いて貰わないとな!」
馨瑠さんは雇用主として発破をかけた。
「ふぁ~い」
分かりやすい生返事をすると、千草さんは眠ってしまった。
馨瑠さんも酔いが回ってうつらうつらしている。
お昼から始めたので、まだ陽は落ちていないが、パーティーはそろそろお開きにした方が良さそうだ。
僕と圭介と小湊さんはお礼を言って馥郁堂を出た。
「じゃぁ、僕はここで」
圭介と小湊さんを二人にしようと、店前で僕は別れを告げる。
「おお、またな。ちょくちょく帰ってこいよ!体には気を付けてな!」
圭介はそう言って僕の肩を叩く。
「白石君、頑張ってね!」
小湊さんはファイトのポーズでエールを送ってくれた。
「うん。二人も元気で!コタロウにもよろしく!帰って来たらまた遊ぼうね!」
並んで歩く二人を見送ると、僕も家路に着いた。
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