死桜

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言われるがままに麓までおりると、町民の殆どが外に出ていて警察ともめていた。 仕方ないので、メガホンをかりて言われたとおりに説明する。 が、振り向いた先にあった看板に自分の顔があるのにはビックリした。 俺が町長って...当主はなに考えてんだ。 看板があるのを利用しようと思い、 「新しい町長の真田です。 住民の皆さんのお怒りをわかった上で話をさせてください。 まず、ここは元々真田家の土地でして、 前町長が勝手に町お越しをし、倉田町となったわけです。 ですので、この度正式に認可を取り、真田町として住所などが変わります。 より住みやすくするために、ショッピングセンター・公園など工事も始まります。 皆様にはご迷惑をお掛けしますが、なにとぞご理解頂けますようお願いいたします。」 きっと当主ならそこまでやっているだろうとの思い込みで一気に話しその場を去る。 よくもすらすらと出任せが言えたものだと思い、 当主に報告する。 「ようやった。 お前を選んだのは間違いではないな。 でじゃ、同じ場所にならんように、日当たりのよいとこにお主らの新居もたてるで期待しておけ。」 「親父...」 「当主様の中では決まっていたことだと思うよ? 私も看板を見たときは少し笑いはしたけど。」 と笑う。
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