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「光輝...なんだか最後はあっけなかったね。」
「そうだな。」
「倉橋くんも...」
「そうだな。」
「そうだなしか言えないの?」
「い...いや、少し考え事を。」
「なに?」
「桜の祖父が仙になるだろう?」
「うん。みんなが帰ってきたらすぐなのかな?」
「明日には...
だが、それでいいのかと思ってな。」
「どうゆうこと?」
「仙は4人の同意と本人の同意がいる。
それを満たしてはいるんだ。
桜の祖父は、誠実で優しい。
きっといい仙になるだろうし、中心にふさわしい、
指導力もあると思う。
だが、桜達は事情を知っている。
悲しませたくはない。」
「なーにを言っておるんじゃ。
儂はもう決めたんじゃ。」
と頭を撫でてくる。
「お祖父様!」
「それに、儂はよう生きてあと20年ぐらいのもんじゃ。
その間は仙であろうとも桜と共におれる。
そういう約束じゃったの?」
「そうだ。
その後はここには住めんが、
桜達だけなら会うこともできるように取り計らっている。」
「だったらなんの問題もない。
曾孫の顔も見れるし、儂には異存はない。」
「私たちがいなくなった後も、この家のこと見守ってくれますか?」
「もちろんじゃ。
人と関わってはいけないとの掟だけは守るがの。」
「なら、お祖父様が決めたことならいいです。
約束だけ守ってもらえれば。」
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