3574人が本棚に入れています
本棚に追加
/519ページ
「なんで? ダメに決まってるでしょ」
「だって、さっきチラッと見えたの、すっごく可愛かったから。黒地にシャンパンベージュのレースでしょ。もっとよく見たい」
猪瀬は、お洒落好きだ。
派手な格好はしないけれど、身に着けるものに気を配っている。
しかし、男建てらによくまあそこまで観察したわと感心する。
このブラは私のお気に入りの、普段よりちょっと値の張るものである。
だからと言って見せる相手もいないし、仕事は制服ではないので、更衣室で同僚にチェックされたりなんてこともない。
その内緒のお気に入りを認めてくれたのだから、つい嬉しく思ってしまった。
顔には出さないけど。
最初のコメントを投稿しよう!