copper hole～大切な人のために～

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「忙しいって、車の免許を取る時間はあるのね」

会ったばかりなのにケンカ腰のサトちゃん。

「授業の合間に取ったの。サトちゃんとドライブしたいと思って」

「どーだか」

ずっとほったらかしにしていた俺が悪いのかもしれないけれど、なかなか機嫌の直らないサトちゃんに少しイライラする。

スカイブリッジに差し掛かる。

車内の険悪な雰囲気とは間逆に、
空と海の境目が見えない、すっきりした天気。

こんな綺麗な景色を見てもお姫様のご機嫌は一向に優れない。

「もういい加減に……」

そう言ったところまでは覚えているけど、

そこから先は良く覚えていない。