1話 六芒星の騎士団

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その日の夜。 学院長は学院長室にある自室でデータ端末を操作していた。 高「ふんふん、 これで報告書は完成っと・・・政府の高官達も暇だことで。 わざわざ6人分のレポートを出せだなんてさぁ。 お陰で休憩タイムなくなったよ全く。」 彼女は愚痴りながらも操作を終え、背伸びをする。 すると彼女のデータ端末が電話を受信した。 高「? この宛先・・・あの人か。」 彼女がそう言いながら電話を取ると、 映像が彼女の前に映し出されて1人の女性が手を振っていた。 ?「ハローレ! 元気にやってる高ちん?」 高「まぁぼちぼちですよ、 そっちも相変わらずですねぇ・・・東雲博士、いや・・・鏡子博士。 今日貴方の姪の転入が完了したとこですよ。」 鏡「あら! 今日だったかしら。 なら採掘なんかに来るんじゃなかったかしら。」 画面の奥の向こうの女性・・・東雲叢雲の親戚、東雲鏡子博士は後ろを見ながらそう言う。 鏡「・・・ところで高ちん。 噂に聞いたんですけれど、六芒星・・・私の子供達の操縦者が見つかったんですって?」 高「おや? そちらに情報は流していませんが・・・いつお知りになられたのです?」 鏡「まぁ、私の情報網は海を越えるのよ。 それより私の六芒星の操縦者候補はこちらで32人ほどに絞れてたでしょ? そこからさらに6人を選ぶのは私の仕事だと思ってたのに。 しかも誰もかれもまだ子供だと聞いたわ。 一体どういうこと?」 鏡子博士はまるで見ていたかのように学院長を攻め立てる。 学院長は困ったよう頭をかいた後、真顔になってこう切り出した。 高「・・・彼らを選定した理由は、彼らの履歴にある。 彼らにはそれぞれ心や過去に闇・・・暗い過去がある。 博士、貴方の六芒星には覚醒システムがある。 彼らこそ、誰も開かなかった覚醒システムの鍵になるかもしれない。 私はただ、それだけで選んだのですよ。」
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