1話 六芒星の騎士団

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鏡「覚醒? あぁ、六芒星に備えられているとされる秘匿されたシステムよね? 私が顕現できる様に開発する前・・・ 遺跡からコアストーンを発見した時からその存在を確認していたシステム。 過去に発動した形跡もなく発動させる事も出来なかったため政府は存在を確認することをせず、 私達研究者のみが存在を知る隠された宝刀。 貴方はその発動のトリガーを、彼らにあるとでも思ってるのかい?」 だから「その通りだよ博士。 これはただの予想だが、六芒星に覚醒をもたらす為のトリガーは操縦者の感情の爆発だと考えてる。 それもおそらく、負の鎖・・・辛い過去を克服した時のそれが最も近いのではないかと。 そして六芒星に乗れる操縦者の中で辛く悲しい過去を持つのは私が選んだ6人のみだ。」 鏡「故に彼らを・・・か。 まったく、貴方の予想が外れていたらどうするつもりなのよ。」 高「その時はその時さ。 ま、私の中の感が彼らを六芒星に導いたの。 私達は彼らに可能性を見つけた、その可能性見ながら育てる。 教育者の名利に尽きるというものだよ。」 鏡「・・・やっぱり、私はあなたのことが好けない わ。 けど、久々に興味がわいたわ。 今回の採掘も成功したみたいだから私も近日中に日本に帰るわ。 US連合の支部は少し窮屈だからね。」 高「そう、 なら貴方の姪共々帰還を楽しみにしていますよ。 六芒星を作り出した唯一の博士・・・東雲鏡子博士。」 学院長はそう言って端末を切った。 高「・・・そう、 覚醒の可能性は彼らにある。 そして六芒星の覚醒は・・・政府が推し進める最高優先事項。 博士、貴方の知らないところで・・政府も気づいているんですよ。 ・・・楽しみねぇ。 彼らが鎖を解き放ちその時に生まれる力・・・ フッ。」 学院長は椅子から立ち上がり、後ろの窓のカーテンを開ける。 そして誰かに語る様にそう窓の外の次に向かって呟いた。 そのつぶやきを聞いているものは、 そのとき誰もいなかった。
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