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オレの彼女はかなりおかしい。
一言におかしいといっても色々あるから、オレの考えている事を伝えるのは難しいが、とにかくおかしい。
何処がおかしいか?
それは……
現在、オレの彼女は右手にバニラ、左手にストロベリー味のアイスを持ってニコニコと笑っている。これを見るにかなりの上機嫌だ。
まあ、それはどうでも良い。これはいたって普通の女子高生だ。
「晴彦君、どれを食べる?」
旭は両手のアイスクリームをこちらに差し出した。
これもまあ、普通だ。
「じゃあバニラをくれ」
「うん!」
笑顔の旭からアイスを受け取る。
その際、オレと旭の手が触れ合った。
「あっ……」
旭は頬をほんのり朱に染める。
オレ達は付き合ってまだ一週間も経っていないからこれもまあ、普通のリアクションだ。
ここまでは良い。
「ヘァッ!?」
どこかの銀河英雄みたいな奇声を上げる旭。ここで《んっ?》と思うだろうが、急にアイスが靴の上に落ちたらこうなる。だからこれも普通だ。
「「…………」」
さあ、ここからが問題だ。
「………舐めろ」
まるで虫けらを見るような目でこちらを見、右の口端を上げる旭。
はい、アウトー!
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