第1章

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ

第1章

肩甲骨まで伸びたさらさらの黒髪をかき上げて、 律儀に校則を守ったひざ下10㎝のスカートを靡かせて、にこりと笑う美少女一人 「今日は随分と待たせてくれるのね?」 「ちょっと遅れてきた方がいいって、本に書いてあったんだ!」 「ふぅん、随分時代遅れな事書いている本ね。」 大人しそうな外見とは正反対。 好戦的で負けず嫌いで、おまけに99,9%をツンで構築された彼女 残りの0.01%のデレは、道に迷っていた子供のために発揮されたから、しばらくは顔を出さないだろう、少なくとも僕には レンズ越しに見えるぱっちりとした目 薄い唇にはつややかな流行りの香り付きリップクリーム 何もかもがドストライクな彼女 明日にはいなくなる僕の大好きな人 「さて、では聞かせていただきましょうか?」 「勿論。」 挑戦的に笑う彼女に向けて、全く同じ日の同じ時間、僕は982回目の告白をする。
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!