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男(おっと、栞がないな…)
読んでいる途中で移動したため、どこに置いたかわからなくなってしまった。
男「おーい、そっちに栞落ちてないか?」
そう、先ほどまで本を読んでいた場所の近くにいる少女に声をかける。
彼女は内容が真っ白な本を見ており、白い着物と美しい容姿から、少し浮世離れした雰囲気を醸し出していた。
彼女は度々僕の家に来て、いつもこの場所でその本に何か書き込んでいたりする。
と、その彼女がこっちを見た…。
…。
少女「栞ならこちらです。」(スッ…)
そう、キリッとした顔で、懐から僕の栞を取り出し、
少女「温めておきました。」
と、
…。
男「あ、ありがとう。」
渡された栞は暖かかった。
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