第1章

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雪が降り積もる庭を見たあと、お嬢様は何かを思い起こすような表情をして、私に声をかけられた。 「昔は今の季節が嫌いだったけど、今は一番好き」 「何故でございますか?」 「雪がね…………。 腐苦死魔の大地を白く染め上げて、覆い隠してくれるから。 昔の、福の多い島だった頃と同じように……………………」
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