ドラゴンさんからお手紙来ました。

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「そうそう。それでね、エグトルさんちの養い子と私たちの養い子が結婚してくれたら素敵よねぇって話になったの。」  マリアの夢見がちな金の瞳がさらに輝いてきらきらしている。両手を合わせて明後日の方を向いたまま語る姿はさながら乙女のようだ。 「当事者の俺に話が来たのは双方の話し合いが全部決まった後だった。いらんと散々言ってたんだがな。聞く耳持ちやしない。昨日なんていきなりお前がそのままだと凍死するから連れてこい言われたからな。」  苦々しく溜め息をつくアーファルは苦労人のような雰囲気を漂わせていた。その目の前でからからとレックスが笑っていた。 「あれは仕方ないんだ。さすがにエグトルとドラゴンが友人だと村人にバレるのは拙いだろう? だからこっちが差し出せと言ってきたって形を取ったわけだ。」  自分たちの事をドラゴンと言う彼らにやはりティリアは首を傾げるが、今はその真偽など頭をかすめる程度にしか残らなかった。 「そうそう、ファル君、ゴネるからお嫁さんすっかり冷えちゃって。しかも顔合わせもやってないのに逃げようとするし。困った子ねぇ。」 「困ってるのはこっちだ。あんたらが勝手すぎるんだろ。」
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