第1章

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背中に大きな耳が出来た…。 自身に起きている事が信じられず、絶望に打ち拉がれ生きて行く事さえ放棄したかった…。 僕は診療所の医師により造られた怪物だった。己の探究心の為に人体実験に使えそうな子供を診療所に来る患者の中からピックアップして長い時をかけて、実験をしていた。 僕は耳、別の子は口、別の子は鼻、別の子は目…。 僕の知る限りでは4人はいる。 僕達は怪物になって人を襲うようになってしまった。自ら命を絶つ事さえ出来ない…。 どうか、少年を呼び止めないで。道を訪ねるなら年配の人にして…。 僕は人なんて喰いたくない…。
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