第1章

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呼び止められて振り返るとそこに誰もいないのは、僕の背中の耳が巨大な耳になって、話しかけた人を喰らっていたから。 それに気付いたのは、振り返えると誰もいなくて地面に耳がふたつ落ちていたのを見つけた時。 どうしたらいい? どうしたら…僕は…僕達は救われる…? 都市伝説にされて恐怖を撒き散らし、撒き散らしただけなら未だしも実際に人を喰らってる。自分で止める事さえ出来ない。 見た目は人間…だけど、実際は怪物…。 人体実験にされた僕達は悲しいかな感情はそのまま維持している。せめて正気を失ってしまえば、こんなに苦しまないでもよかったのに…。 僕達は…毎日、何処かで誰かを喰らってる。 細やかな抵抗。 それは、呼び止めらた瞬間に 「お願い…早く…逃げて…。」 声を振り絞って伝えること…。
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