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彼とは、とにかく気があって。
歌も映画も小説も、彼とは嘘のように好みが同じだった。
冗談を言い合って、笑いあって、一緒に映画を見に行ったりもした。
とても、とても、大切な友人だった。
別々の大学に行くのは寂しかったけれど。
卒業式の日は、久しぶりに一緒に帰った。
もう、こうやって肩を並べて歩くのも最後。
「クラス会で会えるよね」
「それなら、来月やろうぜ!クラス会!」
「来月!?早すぎるよ」
そう言って、笑いながら帰った。
あそこの交差点でお別れ。
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