Chapter.1 桜井澪という女の子

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ーー翌日。 「澪、帰るの?」 「うん。夕飯の買い物しなきゃいけないから・・・」 「澪、大丈夫?無理しすぎじゃない?」 「大丈夫だよ。ありがとう。じゃあね、明里ちゃ・・・」 「澪!!」 澪が帰ろうとした瞬間、俺は澪の腕を強く掴んだ。 「ハル!?」 「今日は逃げんなよ!」 「何?急に」 澪とこんなギスギスしたままは本当に苦しい。 このままだと澪を一人にする。 一緒にいられなくなる。 そんなのだめだ。 おばさんと約束したんだ、俺は。 澪を一生守るって。 一人にさせないって。 だから 「来い!」 「ちょっと、ハル!?」 澪に、言いたいことがある。 澪だけに伝えたい事。
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