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「は?この時期にしか見られない花?分かんないわよ」
「明里、イライラすんなよー!」
「聡は分かるの!?」
「分かんないけどさ。今日、やけにイライラしてねぇ?明里」
ウォークラリーが始まる。
ウォークラリーとは山道を歩き回り、チェックポイントにいる先生達が出すクイズに正解して一番早くゴールしたチームが勝ちというゲームだ。
「先生、2番ですよね?答え」
「お、流石桜井だな!」
澪は1発で答えを当てた。
「何で分かるんだ?澪」
「私、植物図鑑を読むの好きだから」
「流石優等生・・・」
澪って頭良いんだよなぁ。
普段アホっぽいけど。
「大丈夫だよ!明里ちゃん!澪がゴールに導くからね!」
「やっぱり澪には適わないなぁ」
「優勝目指すよ!」
優勝・・・か。
景品、一体何なんだろ。
「ハル、あそこゴールじゃない!?」
「あ、でも前に他のチームが・・・」
「ハル、頼んだ!足、クラスで一番速いでしょ!」
「仕方無いな。勝つぞ、お前ら!」
「あ、ハル!待ってよー!!きゃっ!」
俺が先に行くと、追いかけてきた澪は転ぶ。
「全く、何やってんだよ!澪!」
俺は澪を起こす。
「一緒にゴールするぞ!澪!」
「うん!」
俺は澪の手を引き走り出した。
「おい、ハル!澪ー!」
「待ちなさいよー!」
「げっ!本城だ!」
走っていく内に気付いたら俺は前のチームを追い越していた。
そして
「ゴール!!」
俺達のチームが優勝した。
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