Chapter.1 桜井澪という女の子

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あれから、6年経とうとしている。 俺達は今日から高校二年生になる。 「なーにぼーっとしてんのよ、本城遥」 「た、叩くな。明里」 すると 「おはよう、明里、ハル」 「聡・・・」 「なぁ、知ってる?新学期に転校生来るって。先生に聞いたらかなり美少女らしいぞ」 「また女の話か、聡」 「可愛い女の子大好きだからな。ハルは興味ない無いの?」 「ねぇよ、女には」 「もう17になるんだぞ?彼女くらい作れ」 「俺は良いんだよ」 彼女なんていらない。 きっとどこかで俺は信じているんだ。 彼女の事を・・・。 「あ、うちら同じクラス!」 「変わり映えしないメンツだな」 「とか言って本当は嬉しいんだろ?ハル」 「べ、別に」 聡、明里とは二年時も同じクラスなようだ。 二年になってもあんま変わらないんだろう。 そう、思ってた。
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