Chapter.2 もう一度。

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ーー翌日。 「おはよう、ハル」 「おはよう、陽」 昇降口で上履きに履き替えていると、陽に挨拶された。 すると 「おはよう、本城くん。成瀬くん」 澪が来た。 澪・・・ 「さ、桜井!おはよう!」 「おはよう、桜井さん」 「早いんだね」 「唐揚げサンド、予約チケット始めたみたいだからハルと2人で取りに行こうって。な?」 「そ。争奪戦を免れる為に予約しに行く」 「そんな美味しいんだ?唐揚げサンド」 「毎日買うために戦うよな?ハル」 「ああ。戦いだな、唐揚げサンドを買う事は」 「食いしん坊ですね、お二人さんは。でも、そんなに美味しいなら私も気になるかも」 「桜井も来るか?」 「良いの?」 「ああ」 「じゃあ、ついでに苺ミルクも買ってこうかな」 「相変わらず甘ったるいのが好きなんだな、桜井は」 「もう!苺ミルク美味しいんだからねー?分かってないなぁ、本城くんは」 俺は澪と陽と購買へ向かった。 「よし、予約チケットギリセーフ」 「やっぱり予約チケットを買うのも一苦労だな」 「さすが人気ナンバーワン商品」 俺達は無事に唐揚げサンドの予約チケットを確保出来た。 「苺ミルク美味しいな」 澪は自販機で買った苺ミルクを満足気に飲んでる。 「そんなに美味いのか?」 「本城くんも飲んでみる?」 「え・・・」 「どうぞ」 澪は俺に苺ミルクを渡す。 こ、これは・・・ 「本城くん?」 「お、俺はやっぱり甘いのは・・・」 「じゃあ、ハル。俺が貰っちゃうよ?」 陽が俺から苺ミルクを奪おうとする。 はっ! 俺は慌てて苺ミルクを飲む。 「っ・・・甘い・・・」 「大丈夫?本城くん」 「あ、ああ」 「無理して飲まなくて良かったのに」 「そ、それは陽が・・・」 「成瀬くんがどうしたの?」 「別に。やっぱ甘いのは無理だ」 「もう!」 間接キスとか気にしないのか? 澪は。 はぁ、マジハラハラするわ。俺ばっかり意識してんのかな。
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