第1章

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。 「何よ、何よ! 折角お姉ちゃんが部活行くついでに弟のデートに少しだけ同伴しようと思ってただけなのにぃ」  口を尖らせ抗議する姉貴の正当性は皆無だった。 「てゆうか本当だよ! 今日初デートなのに姉貴のせいで遅刻だよ!」 「しーらない」 「マジで後三回は殴りてぇ」 「ほらっ、早くしないと彼女帰っちゃうぞー?」 「お前帰ったら泣かすからな?」 「わーん、近親相姦だーい」 「鳴すんじゃなくて泣かすんだよボケが!」  クロスチョップをお見舞いして馬鹿な姉貴を黙らせる。 こいつマジでいてこましたいぜ。  これはしかし非日常ではなく、常日頃から起こっていることなのがまた嘆かわしい。  姉貴の奇行は日常茶飯事で俺は毎日ため息が募る日々。今日は格別うざかった
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