新田君と私。

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「元気、だった?」 「うん…」 私と新田君は、近くの公園のベンチに腰をおろした。 新田君はたれた眉をひそめて、「ごめんね」とひとこと言った。 「大丈夫だよ、急ぎの用とかじゃないから」 久しぶりに再会できた同級生との…… いや 好きな人との対話が、何より大切だ。 「実は、ちょっと心配してたんだ」 「心配って、私のことが?」 首を傾げ問いかける私に、徐ろに頷く新田君。 「でも、元気そうで……よかった」 相変わらず、人のことばっかり心配して… 私は、ぎゅっと両手で花を握りしめた。
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