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「すぐに外してやる。だからその物騒な物を下せ」
騙されない――。
律が一歩近づく度
僕は後ずさった。
「おい、どうするつもりだ?」
疲れた顔でネクタイを緩め
頭痛を我慢するように
律はこめかみをさすった。
「一晩中追いかけっこなんてごめんだぜ?なあ、静」
――その声。
独り言のように
冷たく吐き捨てるその声が
「ウ……アア……」
じきに僕の本能を屈服させるのは目に見えていた。
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