第14章 なまごろし

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だからだ――。 僕がひるんだ 一瞬の隙を突いて。 「アッ……!」 律が割れた鏡の先を握った。 「……ごめんだと言ってるだろ?」 待ったなしに。 ポタポタと 手首まで伝う鮮血は 『愛してる』 踏みつけにされた胡蝶蘭を 見る間に真紅に染めた。
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