第14章 なまごろし
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律は無言のまま ただ眉をしかめて。 尖った鏡の破片を 勢いよく部屋の隅に投げ捨てた。 壁にぶつかったその破片は――。 パリン。 砕けた氷のように キラキラと辺り一面に散らばる。 律の血で 真赤に染まった胡蝶蘭。 保たれていたものがみんな 粉々になった。 その場に崩れ落ち 僕は――。 堰を切ったように泣き出した。
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