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「私仕事やめよっかな」
「いいんですか」
「だってお金のためじゃないもん」
「チラシのモデルだし店が困るんじゃないですか」
「そうだね でもススムと出来るだけ一緒にいたいし」
「寝てますよ だいたいその時間は」
「一緒に寝ていたいの・・・」
だんだん高野くんに心を奪われていった
夫のことを少しも考えない日もある
ただ2ヵ月の予定が1ヶ月ちょっとで
夫が帰国することになった
「しばらく会えないかもしれないわ」
「店に会いに行ってもいいですか?」
「何も出来ないわよ 多分」
「いいです それでも」
障害があればあるほど男女は燃え上がる
それは夫も例外ではない
「ナツミ!!!」
私はこれまでにもないくらいに夫に愛された
家にいることの方が少ないくらいに
いろんなところに旅行した
「こんなに休みもらえるなんてすごいね」
「君のためにこれからも頑張るから」
「うれしいわ」
そのあと辞令が出てインドネシアの
支社長に就任することになった
「一緒に行こう」
お手伝いさん付きで豪邸に住めるらしい
「家から出なければ安全だと思うよ
それより君と毎日会えるのが一番嬉しいな」
「いいの? ナツミ」
「・・・」
「寂しいな」
「・・・」
「そっか 谷原さん目当てのお客さんが悲しむなぁ」
「・・・」
「嬉しくないの?」
「・・・」
私の人生だ 私の思うままに
-おわり-
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