第1章

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あの時を思い返すと、後悔が俺を押し潰す。彼女の手を離したから、彼女を助けず逃げたから、俺は今生きている。君のお墓を見るたびに聞こえてくる。君の両親の罵声と叱咤が。悲しみの声は、憎しみの声は、俺の中で反響し続けて膨らんでいく。背負うだけで吐いてしまいそうになるけど、背負わないといけない。 ごめんな、興味で津波を見に行こうなんて。
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