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その日の帰り道。
矢部「じゃあねでやんす。亮君」
杉村「じゃあね。矢部君。」
俺はあかつきに行かなくて良かったと改めて思った。力の差が歴然だった。このままじゃ打倒あかつきだなんて夢もまた夢だ。どうすればあかつきに追いつき追い越せるのか考えていた時だった。ドーン。
俺は誰かにぶつかってしまったようだ。
杉村「いてて。あの大丈夫ですか。」
・・・「たく。痛いじゃないか。この華麗な僕の左手を痛めていたらどうしてくれるんだい。」
この声聞き覚えがあるぞ。
杉村「お前は猪狩。」
猪狩「なんだね。君は。もしかしたら僕のファンかい。ありがたいけどサインはできないよ。」
杉村「いや。お前のサインなんていらないし。というかファンでもない。俺はおまえから打って甲子園にいくんだ。」
猪狩「どこかで見覚えがあると思ったら今日うちの練習見学にきてたチームのやつか。ならなおさらあきらめな。君もあの場にいたら分かっただろう。君たちと僕らじゃレベルが違うんだよ。」
杉村「やってみなきゃわからないだろ。」
猪狩「やったて無駄さ。」
杉村「なら猪狩。今、俺と勝負しろ。」
猪狩「やったって無駄さ。僕は急いでるからこれで。」
杉村「へー。あの猪狩って意外にビビりなんだ。」
猪狩「なに。聞き捨てならないな。そこまで言うなら1打席勝負をしてあげようじゃないか。」
俺と猪狩は河川敷におりて1打席勝負をすることになった。
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