244人が本棚に入れています
本棚に追加
そこまで聞いて、納得することができた。
私は、不死身である景政公の左目をはめられたことにより、不死の能力を身につけてよみがえったのだ。
彼は口を開いた。
「なぜお前は、両目を抉られて殺されたのか?」
もっともな疑問だ。
今度は私が、自らの生い立ちを話した。
祖父に虐待されたこと、陰間茶屋に売られたこと、陰間になってからは客である男たちによって苦しめられたことを。
そして、祖父によって母と弟が殺された上に、私自身も殺され両目を失ったことを。
男たちが憎い。
彼らに復讐したいと、はっきりと言った。
大まかな事情を聞き、静かにうなずいた景政公は、自らもできる範囲で男たちに復讐すると言った。
私は疑問に思った。
なぜ彼も、男たちに復讐する必要があるのだろうか。
彼は話を続けた。
男も女も関係なく、世の人々に復讐したいと彼は言った。
最初のコメントを投稿しよう!