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高校生探偵(?)浜田洋介
平凡な高校生、浜田洋介は彼の平凡な家に帰り今日は不在な両親に代わって平凡な飼い猫に平凡な餌を与えながら、いきなり平凡とは言えない台詞を言った。
「殺人事件起こらないかな?」
・・・別に彼は異常犯罪者でも何でも無く、ただのミステリーマニアである。
何しろ彼は飼い猫をシャーロック・ポアロと名付け、飼いインコを明智・コロンボと名付けているのだ。
「テレビじゃ毎日殺人事件のニュースやってるのにこっちに一件も回してこないって不公平だと思うぞ。なあシャポ。」
洋介はしばらくぶつぶつ言っていたがシャーロック・ポアロにまったく聞く気が無いのを見て取ると、風呂を入れに行った。
*
数分後
洋介は、2階で読みかけの推理小説の犯人を当てようと悪戦苦闘していた。
「だめだ!全然判らない!」
本を放り投げる。
すると、したから水音が聞こえてきた。
「しまった!」
慌てて下に降りると、案の定お湯が溢れていた。
「まずい!まずい!」
慌てて、水を止めようとした洋介の目にとんでもない物が目に入って来た。
「え!?」
それが事件の始まりだった。
*
洋介はしばらくの間ショックで動けなかった
「こんなバカな事があるか。」
もう二度とお前が動く事は無い。
ずっと前からお前の事が欲しかった。
最近、ようやく手に入れた。
それなのに・・・
こんな、すぐに別れることになるなんて。
「お前の敵は必ず打つ。」
*
洋介は警察の捜査をまねて推理し始めた。
「発見時刻は5時、浴槽の底に沈んでおり、引き上げたときにはすでに息が無かった。死因はお風呂のお湯で溺死。」
そしてお湯から引き揚げた被害者の体をじっと見る。
「目立った外傷は無し。」
それから、慌ててメモを取ってきて、今まで言った内容をメモする。
「死亡推定時刻はお湯を入れ始めた4時から発見時刻までの一時間。」
それから洋介は、家じゅうの窓と、玄関のドアの鍵を確認した。
「全部かかってる。」
故にこの家は完全な密室だった。・・・そう言いかけてふと気づく
まだ確認していない事がある。
洋介は姉に連絡した
「さっき家に帰って来た?」
即座に返答される。
「は?そんな訳ないでしょ」
声色や、返答の速さから、本当のことを言っていると思われる。
「ならいい。」
洋介は電話を切った。
次は兄だ、
所が、兄の携帯電話は家に置きっぱなしだった。
「返って来るの待つか。」
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