*を目指して

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「はぁ……。こんな馬鹿げた事を真剣に考えたく無かったんだが」 「いいから教えてくれ!侵入トリックを!」 「……俺は探偵じゃないから、その侵入トリックとやらはわからない」 「わからないのぉ?ケツの穴に手ぇ突っ込んで奥歯ガタガタ言わせたろうかぁ?えへへ!」 「だから、俺は金田君の発言の矛盾を探すことにした」 「矛盾……?そんなのあったか?」 「有るわけ無いよ!僕は正直者だからね!えへへ!」 「ああ、正直者すぎて恐いくらいだよ。発言全てが真実だから狂気的なんだよ……金田君の発言に嘘は無い。ただ、お前と食い違っていた発言が有ったじゃあないか」 「俺の発言と!?有ったか!?」 「星形のアザの位置だよ」 「ああ、『俺のケツの穴のすぐ右に星形のアザがあるのは周知の事実』だったかな?でも、確か金田は……」 「アザがあるのは左側だよ!僕、見たもん!」 「もうツッコまないぞ……。そしてお前の携帯に送られてきた画像だ」 「俺のケツの穴の画像か!見るか?」 「俺は人を殺したくない。俺に見えないように確認してくれ」 明智に言われるがまま、再び恐怖の穴の画像を確認した。……?なんだこれ! 「アザの位置が……左側!?」 「ほらね!僕が正しいでしょ!えへへ!」 「そうだ。お前のケツのアザは穴に向かって左側にあるんだ」 「なんだって……じゃあ、これは……」 「お前の思っている通りだ」 「俺のケツの穴の画像ではないのか!?」 「違った!!思っている通りじゃなかった!!……お前は自分の尻の穴を見るとき、どうやって見るんだ?」 「もちろん、鏡だ!……はっ!」 「そうだ。俺は自分のケツの穴なんか見ないから、その『もちろん』にたどり着くまでにかなりの時間を要したが、そういうことなんだ。お前がいつも右側に有ると思っていた星形のアザは、実は左に有ったんだ!」 「なんだって……?」 「しかも、その事実を金田君は知っていた。本人の言うように、実際に見たからだ」
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