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だって、相手は女の子だもん。
あんな可愛い人たちに、
どんなに頑張ったって僕が敵うわけないや。
生まれたときから決まってる
・・・負け。
僕が柏崎君のことを
こんな風な眼でみてるって分かったら
きっと、彼は遠ざかる。
だから、秘密。
絶対に。
それでも、柏崎君からのメールはやって来た。
場所と時間が書かれた、極シンプルなメール。
あるわけのないウラを読もうとしてか、何度も読み返してしまった。
不思議なことに、彼の打った文字、ひとつひとつに、彼の気配を感じてしまう。
ただのスマホの文字なのに。
大好きなヒトから貰ったメールって、こんなにも特別なんだな。
そして、泣いても笑っても約束の日、12月20日の日曜日は来た。
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