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待ち合わせの場所に行くと、時間前だけど
柏崎君はもう、そこにいた。
どんなに遠くにいたって、僕の目には、彼が飛び込んできてしまう。
それは、初めて会う会社の外ででも同じだった。
柏崎君は会社には着てこないネイビーのPコートにカーキブラウンのチノパンという出で立ちで、コートの首元には、エクリュのセーターの緩めなボトルネックが見えていた。
゛ノーネクタイっ！゛
初めて見る彼のプライベートに、否応なしにときめいてしまう。
「柏崎君、ごめーん。待たせたよね？」
「いや、そんなには・・・。」
柏崎君といえば、挨拶もそこそこに僕の姿をまじまじと見ている。
僕はホワイトのダッフルコートにジーンズ。水色のタータンチェックのマフラーといった格好。
どちらかというと柏崎君の方がハイセンスな着こなしをしている気がする・・・。
そんな、見て貰えるほどでもないよ？
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