あとがき

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お世話になっております、作者のアオタローと申します。 あけましておめでとうございます、と言った方がいいですね。 さて、『恋すてふ』の新作はお楽しみいただけたでしょうか? 本編完結から五年ほど経った設定で書いてみました。 本編が明治時代の末期だったので、たぶんもう大正に入ってます。 あと英君がすっかり手練手管を身に着けていて作者の僕もびっくりです。 二十をすぎてもおぼこな英君とだいぶ手馴れて余裕の英君、どちらにするか迷ったのですが、結局その中間をとる形になりました。 ”半分くらいは「こう言ったら和海さん喜ぶだろうな」という打算でやっていますが、残り半分は天然っぷりを発揮して素直に煽ってしまう英君”を意識して書くよう心がけていたのですが、それをきちんと表現できていたかはなんともいえませんね。 そしてややヤンデレのかほりがする英君でした。 装身具(指輪やネックレス)を恋人に贈るという行為は一般的ですし、とても素敵だと思います。 だけど少々立ち止まって考えてみると、常に身に着けるもの、それも肌に直接触れるものを贈るという行為はなんだかとても倒錯的で、熱烈で、背徳的な気がすることはありませんか? あ、僕だけですかね← ”身に着けるもので相手を縛る” それが”アクセサリーをプレゼントする”ということなんじゃなかろうかということをふと思ったときから、このネタはなんらかの形で書こうと思っていました。 しかも結婚指輪となると、相手を縛るどころの話ではありません。 相手の残りの人生をまるごと縛るようなものです。 ……まあ、今の日本は離婚率もそこそこの数値なので、「人生まるごと縛る」ことも少ないかとは思いますが。 ましてや、男同士。 世間に認められることは時代的に絶対ありえません。 それでも、縛られることに喜びを見出して、互いに縛りあう。 言ってみれば人生かけた心中です。 そんな互いの首に運命の赤い糸ひっかけてるような二人を書きたいと思って書いたのが今回の作品でした。
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