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忍耐と体力 #2
―――週末の美味しいお酒。
間宮くんの言葉に気持ちがグラグラと揺れる。
いやいや、駄目だ。駄目だ。
ギリギリのところで何とか思留まり
「ごめんね。私は家飲み派だから」
厭味ったらしいほどの満面の笑みを浮かべ、わざとやんわりと断る。
――ー心が揺らいだことが悟られないように……
「じゃあ、家飲み付き合い……」
「あ、訂正。1人でじっくり家飲み派だから、ごめんね」
次に間宮くんが言うことくらいお見通し。
すかさず止めを刺すように訂正すると間宮くんの脇をすり抜けるように席を立ち「お疲れ様」と一言残して事務所を後にした。
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