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不意打ちに動揺せずにはいられなかった。
囁かれた方の耳が熱い。
「何言ってるのよ。ここは会社でしょ?馬鹿なこと言ってないで仕事に戻って」
でもギリギリのところで冷静さを保つことができ、ピシャリと言うと、軽く間宮くんを押しのける。
そして足早に小会議室へと向かう。
でも角を曲がり、間宮くんの死角に入ったのを確認すると私は傍にあったテーブルにトレイを置き
「危なかった……」
深く息を吐き、高鳴る気持ちを落ち着かせた。
そして一息つくと、再びトレイを手に沢木課長の待つ小会議室のドアをノックした。
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