しおりの記憶

11/11
前へ
/11ページ
次へ
 彼から受け取った私の栞。  小嶺汐里<シオリ>と書いていた私の名前の『小嶺』の部分がバッテンされてて、『斎藤』って横に書かれていた。  自信が無かったなんて、本当はそんな事無かったんでしょ?  交換することで私の気を引こうとしてた。  わざと何も無かったように、逆に、記憶に残るように。  そして、私はそれにまんまと引っかかった……のかな。  彼がした一方的な約束。  守ったことで、平凡な日々が色づいてきた。 END
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加