2081年

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道が舗装されたものへと変わり、右側に生えている松の木々を何となく見ながら通りすぎていく。 秋になると松ぼっくりが落ちるので、よく拾いに来る。 乾燥していて、いい燃料になるのだ。 春には、松林の手前に並んで生えている、桜の木が一斉に開花する。 その光景は、毎年見るたびにはっとするような美しいものだった。 階段に差し掛かった。 低い段差を三段飛ばしぐらいで、テンポよく降りていく。 ここまで来ると、目的の場所は丸見えだ。 目前の建物に向かって、早足で歩いていく。 早く家に戻って朝食を済ませたかった。
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