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レントゲン室に続く廊下のソファから、悠紀(ゆうき)は一種独特の騒々しさのある病院のロビーを見ていた。
病室を抜け出してきていたので、ネグリジェのままだったが、まあ此処では恥ずかしくもない。
お年寄りなんか結構元気そうだけどなあ。
待合室が年寄りの社交場になってるってほんとかも―
そんな呑気なことを思っていたとき、正面のエレベーターホールからスーツを着たガタイのいい男がやってきた。
その形相に、一瞬、逃げようかなとも思ったが、笑顔を作り手を振ってみる。
それは、何も疚しくありませんよ、というパフォーマンスに似ていた。
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