第一章 目覚め

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「だいたいおかしいだろ、この女!  どうやってあそこに忍び込んだんだ!  どうやって棺の中に入り込んでたんだ!」 「それは……わかりませんけど」  二人を見ながらまた紅茶を飲んでいると、おい、と葛西が凄む。 「てめえの話してんだよ。  なに他人事みたいな顔してんだ」 「え? いや、だって、他人事だから」  ついそう言い、呆れられる。 「だって、記憶ないんだもの。  まるで人の話みたいよ」 「じゃあ、なんだ。  お前は人を殺しても、記憶が無ければ、知りませんっていうのか」  その言葉に、どきりとした。  オ前ハ人ヲ殺シテモ、   知リマセンッテイウノカ―
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