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「奇麗ですね」
「そうだな。俺もこの眺めは嫌いじゃない」
……なんだか懐かしいような。
そう目を細めたとき、よしっと葛西が立ち上がった。
「えーっ!? もうですかあ」
とへたり込んでいた伊集院が覇気のない声で言う。
「時間ねえんだろうが、ほら」
人の話など聞いちゃいない葛西は、伊集院を急かす。
「まったくケモノなみの体力なんだから」
とぶつくさ言って下り掛けた伊集院の膝に、葛西が後ろから蹴りを食らわせる。
この世のものとも思えない悲鳴が上がった。
「……ひ、人でなし」
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