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角を曲がり、第二展示室に入ったとき、あれだ、と葛西が指差した。
だが、言われるまでもなく、悠紀は足を止めていた。エジプトの壁画を模した壁に飾られた蒼いウジャトのアミュレット。
その黒目の部分に嵌め込まれているのは、白い雲にも霧にも見えるものがかかった蒼い石だった。
「これは― エンジェライト? にしては、色が濃いか」
マジマジと見つめた悠紀は、あんまり近づくな、と葛西に止められる。
「警報機そこは生きてるんだ。別の制御システムらしくて」
「予告状が来たから付けたんですか?」
「いや、最初から、大事な展示品が入ったときに作動出来るように作ってあったらしい」
にしても、こんな大胆に? と悠紀は辺りを見回した。
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