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女とデートなどした事の無かった俺は、東京の観光案内片手に東京中のデートスポットを歩き回った。
彼女を少しでも楽しませようと、綿密に計画を練り、スケジュールを固めて、モテない醜男ながら精一杯の努力をした。
今、思えば、その無意味な努力が一番いけなかった。
そうやって、彼女のために東京中のデートスポットを歩き回っている間に、恋の炎がどこまでも燃え上がってしまったのだ。
恋愛は常に、相手より情熱を抱いて「頑張った」方の
負けなのだ、そうだ。
彼女のために時間を費やして、必死に頑張ってる間に、俺は心底から彼女に惚れ込んでしまっていた。
俺は知らず知らず、失恋者の王道鉄板コースを突き進んでいたわけだ。
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