あまくて、あいまいで、あたたかい

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マルコはそんな斉藤を無視して、俺の隣に腰をおろした。 「ねぇワタル、今度の……9月の最後の土曜日に、みんなでラーラのお兄さんのワイナリーに行くんだけど、一緒に行かない?」 「ワイナリー?」 「今は息子さんがやってるんだけど、9月の初めからもう収穫が始まってて、いつもみんなで手伝いに行くんだよね」 「行く行く!」 斉藤が横から口を挟んだ。 マルコが斉藤を押しのけているのを見ながら、俺は「いいよ」と返事をしていた。
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