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｢お前は……彼女に会いに行くって、言ってただろう｣
｢会ってきましたよ。そして完全に振られてきました｣
斉藤は思ったよりもさばさばと言って、ﾋﾞｰﾙを飲み干した。
｢帰ってきて、凪ちゃんに、ﾊﾞｶﾝｽどうしてた？って聞いたら｣
斉藤の目が、凪ちゃんをゆるゆると追いかけていく。
｢片岡さんがｳﾞｪﾛｰﾅに連れて行ってくれて。……それから片岡さんとｽｹｯﾁに行って。それから片岡さんと｣
｢……うるさいよ｣
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