防弾硝子の少年

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「…二宮、肩貸した方がいいか?」 「へ?」 稲垣副会長を放置して、職員室に行こうかどうしようか…と迷っていたら、何か勘違いしたらしい城センが気を遣ってくれた。 ギプスとかはもう取れているけど、まだ頭と右腕と右足に包帯、松葉杖という状態。 右側から物凄い勢いでぶつかられたから、右側の怪我が酷い。 いやホント、生きてて良かったよ… 自分の姿をまじまじと見て、城センを見て、ついでに稲垣副会長を見る。 「いや、大丈夫ですよ?何とか一人で歩けますんで。」 取り敢えず断ったら、すごく残念そうな顔をされたんだが… 何故だ? 「本当か?本当に大丈夫なのか?無理すんなよ?遠慮しなくていいんだからな? 何かあったら直ぐ俺に言うんだぞ?」 「だから、大丈夫ですって!」 何なんだよもう。過保護か!
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