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山中に建てられたこの『神龍学園高校』は、校内から併設されている寮まで少し歩かなければいけないのだが、その途中に、一度道路を渡らなければならない。
学校の私道なので、車なんて殆んど来ないし、信号すら付いていない。
それなのに、それなのにだ。
何故かトラックが猛スピードで横切ろうとしている所に生徒が一人、気付かずにノンビリと道路を渡ろうとしているではないか。
それに気付いた俺は声を掛けようとしたが、それでは間に合わない!と判断し、あろうことか道路に飛び出していた。
「危ないッッッ!!」
生徒を突き飛ばし、愚かにもトラックの真ん前に飛び出した俺は、なす術無くトラックに跳ねられた。
そりゃぁもう、勢い良く。
一瞬、死んだ両親が見えた気がした。
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