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この文字から伝わってくる、苦しみや悲しみ―。彼女は悩み、苦しみ、この日記を書いたんだ。
この日記を読み、健は何を思ったのだろうか。それが気がかりだった。
それに爺様――。爺様はこの女性の遺体を回収した、そういっていた。遺体を見た時、一体何を思ったのだろう?
爽矢さんは、先々代の記憶を継いでいる。
先々代の九頭龍は、どんな人だったのだろう。他の哨戒士たちは?
思いを馳せるが、僕は結局何も知らないことだらけ――。
僕はそっと携帯電話を取り出し、アドレス帳から健の電話番号を呼び出した。
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