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健也さんの言葉に僕らはぽかんと口を開けるだけで上手く反応出来なかった。
亡くなったんだよな?
でも生き残った?
その矛盾した言葉の意味を考えたが、いまいち分からなかった。
「匠さんは、先代菊端であった紅緒さんが死に、そして姑獲鳥の活動時期が終わったと同時に姿を現しました。」
「?」
突然姿を消し、騒動が終わってからまた出てきたってこと?それって――。
「一人隠れて逃げてたってことですか?」
遠慮のない言葉を吐いたのは健だった。
おいおい、ちょっとだけ健也さんの表情が硬くなったぞ。僕もそう思ったけど、素直にそれを言うのは――どうなんだ?
しかし健也さんはすぐに表情を戻して冷静に話を続ける。ゆっくりと頭を振り
「いいえ――。逃げていたのではない。彼は動けなかったのです。両の脚を千切られていたのですから。」
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