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爺様がいきなり大声で叫んだ。僕が押し黙るのを確認すると爺様は表情を和らげた。
「まあ落ち着け。大丈夫やから。儂の話し方も悪かったな。
哨戒士は4人いる。そしてそれらを取りまとめる高天が一人。哨戒士4人は定期的に生まれ、能力を受け継ぐ。
そして彼らは必ず御剣家か、神薙家に生まれる。
血と地に縛られるんや。
不思議なことに哨戒士の力を持つものが成長する自分と姑獲鳥の活動時期は重なる。そして高天はそれらをまとめるために生まれてくる。そして姑獲鳥が――。」
そこまで言って爺様は言葉を止めた。
「姑獲鳥が、なんです?」
「否、これはまた今度話すことやな。すまん。ともかくお前は高天なんや。そして今の世に生まれているはずの哨戒士4人を見つけてとりまとめ、いずれ活動を始める姑獲鳥を見張るために準備せなあかん。」
「…爺様、さっきの僕の問いに答えてません。どうして僕が高天なのです。」
その問いかけに爺様は頭を掻いて答えた。
「なんというか、まあ高天が誰かわかる者がおるんや。そやつが生まれたばかりのお前のもとに行き、“この赤子が次の高天や”と、まあこう話したわけや。」
「じゃあそれだけなんですか。僕が当主を継ぐことが決まった理由は。」
「充分や。」
それ以上の異論は認めないという口調だった。こんな爺様は初めて見る。悲しげで、でも強固な態度で。
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