第七幕

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「そうだ。初代は鬼門を封じるため、東西南北に自分の力を宿した封印具を埋めたと言われている。昔は高天以外の4人の哨戒士がそれぞれ封印の拠点の場所で儀式を行い、姑獲鳥が来ないように祈ってたらしい。 まあどんだけ効き目があるのか、微妙だけど。 四神ってきいたことあるか? 北は玄武、南は朱雀、西は白虎、東は青龍。」 「ああ、それくらいは。」 「俺も。」  よく小説や漫画でも出てくる。  玄武は亀と蛇の形、朱雀は鳥、白虎はその名のまま白い虎、青龍は青い色をした龍だ。 「それに対応して、京の都の東西南北にある神社仏閣、霊場に封じの結界を張ったのが始まりとなっている。 東は祇園さん――八坂神社。西は松尾大社、南は城南宮。そして北の玄武がここ、上賀茂神社。 初代高天は当時既に京都の東西南北に位置していた神社に4つに分けた自分の力の欠片を封じて結界となし、最初に封じた姑獲鳥を死に追いやり、その子孫を都の外に遠ざけた。 ちなみに、この上賀茂神社に封じられたのは菊端、つまり健の力だ。」
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